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ビジネスシーンで差をつける ロジカルスピーキングの実践法

2020.12.15

ロジカルスピーキングは、日本語で論理的な話し方を意味します。複雑化・多様化が進むビジネスシーンにおいて、相手を問わずにわかりやすく伝えることは大きな武器となります。「ピラミッド原則」による実践的な手法を身に着け、明日からの仕事に役立てましょう。

ロジカルスピーキングとは

ロジカルスピーキングは、日本語で論理的な話し方を意味します。ただ思いのまま話すのではなく「話す技術」を用いることで、効率よくしっかりと伝えることを目的とします。

ロジカルスピーキングが必要となるのは、外部とのコミュニケーションが盛んな部門だけではありません。部下へ指示を出す経営層や管理職は当然のこと、若手社員も上役への報告時などに「話す技術」があるとないとで大きな差が生まれます。

大事な商談から日々の業務報告まで、話す技術はあらゆる場面で活用されます。複雑化・多様化が進むビジネスシーンにおいて、話す相手を問わずにわかりやすく伝えることは、大きな武器となるのです。

ロジカルスピーキングはなぜ必要なのか

相手に要約をさせない

人は話を聞く際、無意識に理解を早めるための「要約」を行う傾向があります。

例えば、ドラマや映画などを見ていて「最後はこうなるだろう」と結末を予測したことはないでしょうか。これは、そこまでに得た情報から「こういうことだろう」と話を要約しているのです。

要約は、日常的に人の話を聞いているときにも起こります。とくに要領を得ない話や蛇足の多い話などは、聞き手が要約を行いがちです。

こうなると、ただ話を聞いてもらえないだけでなく、話し手が本来伝えたかったことが誤解されて受け取られる恐れがあります。

例えば、上司が早々に部下の話を打ち切り、後々になって「なぜ報告しなかった」と憤慨するというありがちな展開。これも上司が最初に「大したことではない」と勝手に要約してしまうことが原因です。

ロジカルスピーキングを用いて論理的に伝えることで、話し相手に要約させる余地を与えず、誤解なくメッセージを伝えることが大切なのです。

決められた時間で話す力を養う

多忙な人物を相手にだらだらと話してしまい、さっと話を打ち切られてしまった経験はないでしょうか。もしこれが必死にアポイントを取った相手だった場合、ビジネスチャンスの失ったも同然です。

優秀な人材ほど時間に追われ、「時は金なり」の精神でビジネスをしています。短い時間で相手に関心を持たせ、話に引き込むスキルが求められます。とくに1分1秒が勝負の分かれ目となる業務に携わっているのであれば、短時間で要点を伝えるスキルが必要不可欠といえるでしょう。

ロジカルスピーキングの基本は「ピラミッド原則」

マッキンゼー社のコンサルタントを務めたバーバラ・ミントによれば、論理的に物事を伝えるためには「ピラミッド原則」に則ることが大切だといいます。

ピラミッドの頂点に「結論・主張」を据えて、最初にこれを述べるようにします。次の段階として、いくつかの「根拠(理由)」を用意します。その後、様々な「具体例」を挙げて補完していく。この「ピラミッド原則」に則れば、自然とロジカルスピーキングとなるのです。

「結論」を最初に伝える

まずは「結論・主張」を最初に述べることを意識しましょう。具体例として「副業をすべき」だと主張するとします。

このとき「副業をすると好きなものが買えますよね」といった回りくどい導入をしてはいけません。はっきりと「私は副業すべきだと考える」と伝えることから話を始めましょう。

2つ以上の「根拠(理由)」を用意する

「結論・主張」を伝えたら、次に「根拠(理由)」を2つ以上用意します。このとき、あまり根拠(理由)を多くすると結論・主張がぼやけてしまいますので、最大でも4つ程度に集約しましょう。

副業の例では、副業によって得られるメリットが根拠として挙げられるでしょう。ここでは「知見やスキルを伸ばせる」「収入が増える」を根拠(理由)としてみましょう。

「具体例」を挙げて補完する

最後に「根拠(理由)」の「具体例」を挙げていきます。

副業の例では「会社では携われない仕事をすることで、新たなスキルが身につき、交友関係も広がる。これらを生かすことで、結果的に本業にも良い循環が生まれる」といった具体例を挙げることで、結論・主張を補完します。

「副業をしている人は、していない人より年収が〇%高い」といったデータを盛り込むのも、具体例として有効でしょう。

ディベートで「思い込み」を減らす

ロジカルスピーキングを身につけるには、多くの人から実践的に指摘を受けることが大切です。そのための最適な手段が、異なる立場に分かれ議論をすること、ディベートです。

自分では論理的だと思っていた組み立ても、他人にとってはそうでないことは多々あると考える。録音した自分の声を聴いて驚くように、人はなかなか自分のことを客観的に見ることができません。

多くの人にとってわかりやすい論理性を手に入れるには、自分だけがわかりやすいと思っている「思い込み」を減らしていくことが早道なのです。

まとめ

日本人にとってロジカルスピーキングは、意識をして心がけないと習得が難しいといわれています。日本人は直截的な物言いを好みませんし、日本語の構造そのものが結論先行の話し方に向いていないという指摘もあります。

逆に言えば、ロジカルスピーキングの文化を自社内で浸透させることによって、社内の報連相が円滑になり、商談に強い体制を作り出すことにもつながります。

「たかが話し方」と侮らず、人材育成の手法として取り入れてみてください。

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