タレントプールは求職者との関係を刷新する メリットと導入法を徹底解説
タレントプールとは採用候補者を中長期的にデータベース上で管理し、後々の採用活動でアプローチをかけるという採用手法です。従来の一期一会の関係とは異なり、求職者との関係を「キープ」して機会損失を解消します。そんなタレントプールのメリットや導入法を解説します。
目次
タレントプールについて
タレントプールとは、優秀な人材を獲得するために候補者を中長期的にデータベース上で管理し、後の採用活動の際にコンタクトを取る採用手法です。「才能・素質」といった意味をもつタレント(talent)と、「蓄えておくこと」という意味のプール(pool)を合わせた言葉で、いま注目を集めています。
従来の採用活動では、求職者と企業は一期一会の関係で終わることがほとんどでした。優秀な人材だったのに募集職種とマッチしていなかった、他により優秀な人材がいたために採用できなかったなど、泣く泣く優秀な人材の採用を見送るという経験をした採用担当者もいるのではないでしょうか。
これに対してタレントプールは、候補者と継続的にコンタクトを取り、関係性を継続していくという採用手法です。お互いにいわゆる「キープ」の状態を維持し、いずれタイミングがあったときに自社へ入社してもらえるよう働きかけていきます。
データベースといっても専用のシステムを導入するというわけではなく、極端にいえばノートに手書きでまとめてもタレントプールといえるでしょう。
タレントプールのメリット
タレントプールの導入によって、従来の採用活動が抱えていた様々な問題の解消につながります。
機会損失の解消
これまでの採用活動は、求職者と企業は一期一会の関係……つまり「不採用=機会損失」の構造でした。これを解消できるのがタレントプールの大きな強みです。
その場では採用を見送ったとしても、中長期的にコミュニケーションによって関係を維持し、いずれお互いにタイミングがあった際に自社へ入社してもらえるよう働きかけます。
転職が当然となり「人材の流動化」が進む現代だからこそ、実行できる採用手法といえるでしょう。
ミスマッチの解消
タレントプールによって企業と候補者は、いわば「お友達から始めましょう」という関係性になります。
短期的に適性やマッチ度の判断が迫られる従来の採用活動と異なり、中長期的にお互いを審査し合うことができます。求職者は様々な企業を見て回ることで他社との比較ができますし、企業は求職者の動向を追うことで適性をより深く見極められます。
時間をかけることでお互いを深く理解し合うことができるので、ミスマッチの解消につながるというわけです。
採用活動の効率化
求人媒体に求人広告を掲載しても、必ずしも希望通りの人材を採用できるとは限りません。
より良い人材を求めて求人広告の掲載期間を延ばせば、その分だけ採用コストも上がります。コストを掛けて一人も採用しないわけにもいかず、希望条件を下回る人材で手を打つという事態も往々にして起こり得るでしょう。
こうした事態を防ぐのが、タレントプールによって作成した人材のデータベースです。データベースに登録するのは、審査を行ったうえで自社にマッチしていると判断した人材。双方にタイミングさえ合えば、求人媒体を通すことなく優秀な人材を採用できます。コストカットだけでなく、募集から選考までの行程もカットすることができるので、採用活動が大幅に効率的になります。
ただ、データベースを構築するまでは求人媒体を利用する必要があるので、あくまでも中長期的な採用手法として検討しましょう。
タレントプールの導入
SNS採用の導入
SNS採用は、TwitterやFacebookなどのSNSを利用した採用手法です。SNS採用自体がタレントプールの側面を含んでおり、SNS上で優秀な人材をフォローするだけでフォローリストが簡易的なデータベースとなります。逐次その動向を追えるうえに、コミュニケーションツールになり得るのも大きなメリットです。
ただ、SNS上ではあくまでも簡易的なデータベースとしかなり得ないので、候補者が増えるごとに管理が煩雑となります。年齢や想定する役職などを別途まとめておく必要があるでしょう。
いずれにせよ、タレントプールの構築とSNS採用の親和性は非情に高く、併用すべき採用手法といます。
タレントプール機能を備えた求人媒体
一部の求人サイトでは、簡易的に求職者をフォローする機能があり、タレントプールを構築できるというサービスがあります。
ただ、これはあくまでも求人サイトを通したやり取りですので、その求人サイトに理想とする人材が登録されていなければプールもできません。
利用料金も発生するため、結局のところ従来通りの採用活動と変わりがなかったという結果になる場合も少なくないようです。
自社採用サイト
自社で応募や管理などの機能を備えた採用サイトを立ち上げれば、応募者をそのままデータベース化して管理できます。
まずは求人媒体に求人広告を掲載し、求職者に自社採用サイトへ誘導するよう促す流れを作るのが良いでしょう。求職者のほとんどは、求人広告で興味を持った企業のホームページを確認すると言われています。この際、求人サイトからではなく自社採用サイトからの応募を促せば、応募=データベースの構築となります。
Work Podでは、応募者情報の管理や評価・メモなどを利用すれば、タレントプールのデータベースとして活用できます。また、候補者へアプローチしたいときは、求職者のマイページへお知らせを流したり、チャットメッセージ機能で簡単にコミュニケーションを取ったりすることもできます。
このように自社採用サイトを導入することで、タレントプールの構築に必要な機能を網羅できます。
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