政府が呼びかける「新しい生活様式」により、今後の働き方は変化の時期に差し掛かっています。そこで考えておきたいのは、”働き方が変われば必要となる人材も変化し、市場価値も変化する”ということ。今後必要な人材を考察し、効率的な採用に繋げていきましょう。
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今後の状況や業種・業態によっても異なりますが、今までの価値観の変化と共に、働き方も大きく変わるという見立てが一般的になってきています。では、これからの働き方はどうなるのでしょうか?「新しい生活様式」を基に考察していきましょう。
提言でも推奨されている代表的な項目は、テレワークと時差出勤です。ソーシャルディスタンスを保つ目的において設定されている項目で、大手企業を中心に導入企業も増えてきています。今後は自宅での業務比重も多くなり、出社の際も限られたメンバーとなる為、より生産性の高い業務が必要となると考えられます。自社の業務内容に当てはめて、変化を想定しておくと良いでしょう。
会議や名刺交換についても、オンラインを活用することが提言されています。対面での打ち合わせもマスクや換気が推奨されている為、費用対効果の面からもオンライン商談を導入する企業が増えるはずです。それ以外にも、対面で話すメリットが少ないものはオンラインへ移行することも予想されます。面接なども含めできることから導入し、早期からトライ&エラーしておくと良いでしょう。
働き方の変化に伴って、今後の人材に必要な能力も変わってきます。ここでは、これからの人材に必要となる基本的な能力について考察していきましょう。
ほとんどの仕事においては、リモートでの業務比重が上がることが予想される為、基本的なITリテラシーがあることが必須となります。企業としては情報管理についても個人に委ねる部分がでてきますので、人間性や信頼感も重視したいポイントです。また、リモート勤務の場合には、業務においても最低限の自己管理が必要となります。独立心があり能動的に働ける人材でなければ、期待する成果は難しい場合もあるでしょう。
新しい働き方やビジネスモデルを模索する状況では、発想力と柔軟性のある人材が組織の助けになります。ピンチをチャンスに変える前向きな発想力と、何でも挑戦する柔軟性がほかの社員にも良い影響を与えます。大手企業とは違う戦い方を考えるうえでも、今後必要となる能力だと言えます。
今後の人材に必要な能力を整理してきましたが、人材の市場価値は今までと比べ、どのように変わるのでしょうか。代表的な可能性について考察し、ご紹介していきます。
以前より人員を削減し、業務効率を向上する必要がある可能性のある中において、自分の意志で業務を進められる人材は、現在よりも多くの企業が求めるはずです。業務内容によってはリーダータイプでなくても、前向きにコツコツ頑張れる人材が組織に大きく貢献します。同時に採用担当としては、働く目標や理由を組織で共有できる仕組みづくりも必要となるでしょう。
業務効率や生産性を上げる観点で考察すれば、中途社員やシニア採用の活用も増えて来そうです。教育環境がままならない状況で、基本スキルが身についている中途社員であれば、即戦力としての業務貢献が期待できます。マルチな経験や能力のある中途社員などは、配置次第では何馬力にも成り得る為、業種や業務内容によっては、現在よりも求められる人材となるでしょう。
予測の難しい状況ですが、人材が組織を創り組織が人材を創ることに変わりはありません。今後の組織の方針にあわせて、新たな価値観で人物を採用することが採用担当者には求められていると言えるでしょう。