会社説明会は、多くの場合初めて学生と接触する機会です。この時の企業に対する印象が良くなければ、その後の応募につながりません。したがって、採用担当者は会社説明会で学生に自社の魅力をしっかりと伝え、この企業で働きたいと思わせるような進め方をすることが大切です。
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採用活動のプロセスの中で、「会社説明会」は母集団形成のために非常に大切です。企業と学生とが初めて接触する機会であり、企業が学生に対して自社の魅力をアピールする絶好のチャンスでもあります。会社説明会には、自社だけによる「個別会社説明会」と就職情報会社やハローワークなどが主催し、複数の企業が参加する「合同会社説明会」があります。それぞれメリットとデメリットがあるので、理解した上で開催や参加を検討しましょう。
個別会社説明会は、自社だけで開催しているため、ゆっくりと時間をかけて自社の魅力を説明することができます。また、参加者と個別に話す時間も取りやすく、優秀な人材を見つけやすいといったメリットあります。
ただし、参加者を集めるための告知や誘致に時間や手間が必要で、知名度が低い会社の場合には、参加者が集まらない可能性もあります。また、内容を工夫しないと、時間に余裕があるだけに中身の薄くなりやすく、かえって自社の評価を落とす可能性もあります。
合同会社説明会のメリットとしては、説明会全体として多くの人が参加するため、たくさんの学生に自社のことを知ってもらえるチャンスがあることです。また、他の出展企業が行う説明会の進め方を参考にすることもできます。デメリットとしては、人気企業の場合には、自社のブースに多く集まり過ぎて、学生とゆっくりと話ができないこと。反対に、あまり学生が集まらない場合には、人気がない企業のイメージを持たれてしまうことです。
会社説明会では、参加した学生に対して会社概要や職場や仕事の内容、教育研修制度、募集要項などを説明するのが一般的です。では、学生はこれらの内容の中で、何について詳しく知りたいと思っているのでしょうか。マイナビの「2020年卒マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況」で、学生の聞きたかった内容の上位は「具体的な仕事の内容」「社風・社内の雰囲気」「入社後のキャリアモデル」「企業が求める能力・人材像」となっています。会社説明会では、これらの学生が知りたいと思っている情報を伝えることが大切です。
参考：『マイナビ』2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況
会社説明会で参加者に自社の魅力を伝え、応募したいと思ってもらうには、開催前にしっかりと準備をして臨むことが大切です。次に、会社説明会の開催前に必要な準備を紹介します。
会社説明会を、参加者の印象に残って応募したいと思われるような内容にするには、プレゼンテーションを行う人を含め、その場にいる社員全員の表情や言動などの印象が非常に大切です。参加している学生は、説明される言葉だけでなく社員の立ち振る舞いからも社風や社内の雰囲気を感じ取ります。「この会社の社員はみんな素敵だ」や「一緒に働きたい」と思わせるような行動を心がけましょう。その上で、次の2つのポイントを意識して説明するようにしましょう。
入社後の具体的な業務内容や教育研修制度、社内の雰囲気などを伝えることで、学生の不安を解消して、入社したいという気持ちを高めることができます。特に業務内容を説明する時には専門用語を使わないようにして、学生にもわかりやすい説明をすることを心がけましょう。また、募集する職種の先輩社員を同席させて話をさせることで、職場の雰囲気を理解でき自分が仕事をする時のイメージをしやすくなります。
就職活動を行う学生は、志望する業界や職種に該当する多くの企業の説明を聞いて、応募する企業を選びます。説明会では同業他社と比べて違った点や優れている点を説明するようにしましょう。また自社に入社することで、どの様に成長できるのか、どんなやりがいを感じることができるかなど、学生にとってのメリットを説明することも大切です。
会社説明会で、自社の魅力をしっかりと伝えることができなければ、学生は応募したいと思いません。会社説明会は、企業が応募者を評価する場というよりは、就職活動を行う学生が企業を評価する場と考えましょう。